一重まぶたと二重まぶたの構造の違いとプチ整形の手術法

   

生まれつき一重まぶたの人と二重まぶたの人がいますが、何がどう違うのでしょうか?
プチ整形で一重まぶたを二重まぶたにするときはどのような手術をするかもあわせて解説します。

TBS「この差って何ですか?」で医師がデマ?

2016年9月18日に放送された極楽とんぼ加藤浩次さん司会の「この差って何ですか?」で、倉富英治医師(江戸川病院形成外科部長)が「一重まぶたの人」と「二重まぶたの人」の差を以下のように解説しました。

この差は…まぶたを上げる筋肉が1本か2本か どうか

まぶたにはまぶたを上にあげる筋肉があり、この筋肉が、まぶたにある軟骨を引っ張ってまぶたを上げます。
二重の人はこの筋繊維が途中で2本に分かれています。この2本の筋繊維の片方がまぶたを引き上げる時、皮膚の一部も同時にひきあげます。すると、その部分が織り込まれたようになり、二重まぶたになるのです。
つまり、まぶたをあげる筋肉が2本ある人しか二重になりません。

・まぶたの筋肉が1本しかないけどどうしても二重になりたい人に何か方法は?
→プチ整形「埋没法」です。1本しかない筋肉に糸をかけてまぶたの皮膚と結び、2本目の筋繊維を糸で人工的に作ります。

・2本の筋肉があるのに二重にならない人はいるのか?
→筋繊維が2本に分かれていても、まぶたの脂肪や皮膚が分厚い場合は二重にならないことがある。

『この差ってなんですか?』公式ホームページより

それに対して美容整形界の大御所高須克弥さんが、ツイッターで誤りを指摘。

倉富英治医師と高須克弥医師、どちらが正しいの?

この件については、まとめサイトやニュースサイトで取り上げられ大きな話題となりましたが、ほとんどが「テレビがデマを流していいのか!」という論調や「さすが高須院長!」というものばかりです。

正確にはこの内容は6月19日に最初に放送され、9月18日は体の悩みスペシャルということで再度放送されたのですが、6月19日の時点では特に話題になっていなかったようです。

本当にTBSで放送された内容は間違っているのか、デマと言えるのか、一重まぶたと二重まぶたの構造の違いは本当はどうなのか、詳しく解説しているものは少なかったのでそこを知りたい人も多いのではないでしょうか。

というわけでここできっちりと説明したいと思いますが、先に結論を言うと「筋肉が1本か2本か」というところがおかしいですね。
このまぶたをあげる筋肉は上眼瞼挙筋(じょうがんけんきょきん)といいますが、上眼瞼挙筋が2本ある人はいないからです。

ただ倉富医師は上眼瞼挙筋が2本あると言っているわけではなく、「途中で2本に分かれていて、片方が皮膚の一部を引き上げると二重になる」と言っています。

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もし2本という言葉を使わず、「上眼瞼挙筋の先が枝分かれして、瞼板だけではなく皮膚も引き上げると二重になる」とだけ言っていたら、デマでも間違いでもなくその通りです。

ではなぜ「2本の筋肉」などという説明をしたのかという理由は「テレビだから」でしょうね。

番組の制作上キャッチーな見出しを付けないといけないので、一言で一重まぶたと二重まぶたの差を表現しようとしたから、それだけだと思います。

正確さを求めようとすると一言で説明するのはかなり難しいので仕方がない面もあったのでは、と。

「2本じゃダメなんでしょうか?」

テレビでの説明では「2本の筋肉」でもいいのですが、厳密にはそれでは説明できないことがあるので、せっかくなのでその点についてのお話を。

カリフォルニアにthe Asian Eyelid Surgery Centerというアジア人の二重まぶた整形手術に特化したクリニックがあるのですが、その設立者であり医長のDr. William P. Chenの研究が非常に参考になります。

Dr.Chenが2007年に発表した『The Concept of a Glide Zone as It Relates to Upper Lid Crease, Lid Fold, and Application in Upper Blepharoplasty』という論文の中にある「西洋人の二重まぶた」「アジア人の二重まぶた」「アジア人の一重まぶた」の説明がわかりやすいですね。

「西洋人の二重まぶた」

「アジア人の二重まぶた」

「アジア人の一重まぶた」

これらを見ると、「筋肉が2本に枝分かれして、そのうちの1本だけが皮膚と繋がっている」という説明とはちょっとイメージが違うと思いませんか?

西洋人は枝分かれして皮膚と癒着している繊維の数が多く、アジア人の二重まぶたの場合は同じ二重でも繊維の数が少ないのです。

上眼瞼挙筋とまぶたの上の方の皮膚がどのように繋がっているかによって、一重になってしまったり、二重の幅が違ったり、奥二重になったりしますし、さらにこれも図を見るとわかりやすいと思うのですが、目の上の脂肪の量も二重に影響があります

つまり正確に一重と二重の違いを説明をしようとしたら、「筋肉が2本」ではデマとまでは言えませんが、言葉が足りないということになります。

ちなみにDr.Chenはすきやばし次郎のドキュメンタリー映画『二郎は鮨の夢を見る』を見て感動したらしく、「自分も職人のように働いて二重まぶたの夢を見る!」とか言ってるのがちょっとかわいいな、と(笑)

プチ整形の手術方法について

高須院長はテレビの解説ではプチ整形の手術方法も間違っていると指摘しています。
今までの説明でわかるように「2本目の筋肉を糸で人工的に作る」という言い方は、確かに誤解を生む可能性があります。

とは言え、全く的外れでめちゃくちゃかというとそこまでではなく、おそらく2種類あるプチ整形のうちの1つである「挙筋法(きょきんほう)」について簡単に説明しようとしたのではないでしょうか。
プチ整形の手術方法については湘南美容クリニックの解説がわかりやすいのでご覧ください。

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赤文字で示されている縫合糸の部分が「2本目の筋肉を糸で人工的に作る」ということだと考えれば、特に問題はありません。

プチ整形にはもう一つ「瞼板法(けんばんほう)」という方法もあります。
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「瞼板法」の糸の使い方だと、「2本目の筋肉を糸で人工的に作る」という説明とはちょっと違う感じがすると思います。
高須クリニックでは原則的にこの「瞼板法」でプチ整形を行っているので、「手術方法が間違っている」という発言になるんですね。

挙筋法と瞼板法ってどっちがいいの?

挙筋法と瞼板法のどちらがいいか、という問題に関しては現時点でははっきり決めることはできません。
プチ整形と呼ばれる埋没法は数え切れないほどの糸の通し方があるため、挙筋法、瞼板法の違いというよりは今はまだそれぞれの手術方法やドクターの技術力に大きく左右される段階のようです。

高須クリニックでは挙筋法はデメリットが多く、瞼板法のデメリットである「糸が眼球に触れる問題」を解決する特別な手術法を開発しているため、瞼板法のほうがいいと結論づけています。

湘南美容クリニックはクイックコスメティーク法は挙筋法、フォーエバー二重術は瞼板法というようにどちらの手術法も取り入れています。

もしプチ整形をしたいと思ったら、一つのクリニックだけで決めてしまわずにいろいろなクリニックでカウンセリングを受けて慎重に選びましょう。

二重にするなら<湘南美容クリニック>二重LP

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