【脱毛の仕組みQ&A】バルジ領域って何?

      2016/11/10

今、脱毛業界や育毛業界、白髪ケアでも大注目なのがバルジ領域:(bulge area)です。
バルジ領域とは何なのか、なぜ注目されているのか詳しく解説します。

バルジ領域(bulge area)とは?

CELL9024.f1.4C
バルジ(bulge:ふくらみ、隆起)とは毛隆起とも呼ばれ、Wikipediaではこのように記載されています。

毛隆起 (バルジ) は外毛根鞘に存在し、立毛筋の結合部に位置する。毛隆起には少なくとも毛包幹細胞 (hair follicle stem cell) と色素幹細胞 (melanocyte stem cell) の2種類の幹細胞が存在し、毛包全体に新たな細胞を供給するとともに、創傷時の表皮治癒に関与している。毛包幹細胞はバルジの外層に存在し、内層の娘細胞により分泌されるBMP5およびFgf18により増殖が抑制されている。 幹細胞は LGR5 を発現している。

ケガをしたときの表皮の治癒という働きもあるのですが、脱毛で重要なのは『毛包幹細胞が存在し毛包全体に新たな細胞を供給する』という点です。

毛が抜けた後に、また新しい毛を生やすために必要な細胞を送り出す場所ということですね。
つまりそこから新しい細胞が送られなかったら新しい毛が生えなくなるので、脱毛が出来ることになります。

バルジ領域についての研究の歴史

毛が生える仕組みについては世界中で研究されていて、1980年代に毛根の近くにある毛乳頭細胞の研究が進み、毛乳頭が重要なことはわかっていました。
その毛乳頭が毛を生やすための栄養を血管から取り込み、毛母細胞に命令をして毛を作ったり、作るのを休ませたりしているのです。

通常、毛は一度抜けても何度でも生えてくるので、その元になる細胞(毛包幹細胞)があるはずだということもわかっていました。
そしてその元となる細胞は、当然毛乳頭の近くにあるだろうとみんななんとなく思っていたのです。

しかし1990年George Cotsarelisらの『Label-retaining cells reside in the bulge area of pilosebaceous unit: Implications for follicular stem cells, hair cycle, and skin carcinogenesis』という論文で毛包幹細胞がバルジ領域にあるのではないか、ということが提唱されてから一気に流れが変わりました。

bulge

その後、様々な研究で毛包の上部にあるバルジ領域から毛包幹細胞が毛乳頭辺りに流れてたどり着くことが明らかにされたのです。

毛包幹細胞の働きについては当時聖マリアンナ医科大学(現国立病院機構熊本医療センター 形成外科部長)の大島秀男医師が2001年に発表した『Morphogenesis and Renewal of Hair Follicles from Adult Multipotent Stem Cells』で明らかに。

さらに東京医科歯科大学の西村栄美教授が、2002年に髪の毛に色をつける色素幹細胞の存在を明らかにする論文『Dominant role of the niche in melanocyte stem-cell fate determination』を発表し、その後もバルジ領域がどのように毛の再生に働いているかを次々と解明していきました。

バルジ領域を破壊する脱毛機は効果がない?

バルジ領域について解明されるにつれて、脱毛の方法としてこのバルジ領域を破壊することが出来れば、ほぼ永久脱毛が可能になるのではないかと考えられるようになりました。

しかしバルジ領域だけを狙って効率的に作用させる方法が見つかっているわけではありません。
もしバルジ領域辺りをレーザーで破壊しようとすると、他の細胞も一緒に焼いてしまうことになるので、ひどいヤケドのような状態になってしまいます。

そのためバルジ領域を破壊すると言われている脱毛機は脱毛効果がないんじゃないか、という意見がありますが実際はどうなのでしょうか。

今バルジ領域に作用する脱毛機と言われているものも、バルジ領域だけに作用して、毛乳頭には一切影響がないようなイメージがあるかもしれませんが、そういうわけではありません。
例えばメディオスターNEXTという脱毛機は、メラニン色素が吸収しやすい810nmの波長のレーザーと深部まで到達しやすい940nmの波長のレーザーが使われています。

そしてバルジ領域に作用する脱毛機は痛みが少ないという宣伝文句がありますが、痛みに関することとバルジ領域は実は直接関係はありません。

痛みが少ないようにしているのは『冷却装置』と『蓄熱式のシステム』のおかげです。
冷却装置のおかげで脱毛機のヘッドが触れている表皮の部分がヤケドしないで済むことはわかりやすいですよね。

蓄熱式というのは、一度に強いエネルギーを与えるのではなく、弱いエネルギーを短い間隔で何度も与える方式です。

例えば燃え盛る炎に一瞬でも指を付けるとヤケドをしますよね。
でも熱いお湯に指が触れてしまった場合、「熱っ!」と感じてすぐに指を離すとヤケドをせずに済むことがあります。
とはいえ何度も何度もお湯に指を付け続けると、お湯でもヤケドをします。
ガスコンロの火の温度が約1700℃、お湯は最高でも100℃ですので、温度はすごい差がありますけど、目的はヤケドをさせることですので温度はそこまで高くなくても大丈夫です。

脱毛の場合、バルジ領域や毛乳頭をヤケドさせる必要があるのですが、温度が低くても何度もエネルギーを与えることでもヤケドさせられることがわかりました。

炎とお湯の例では、「どっちとも熱いし痛い」ので、例えとしては全然よくないのですが、脱毛の場合は低温の蓄熱式の方が痛みを感じにくいので安心してください。

結論は、バルジ領域に作用する脱毛機は効果がないんじゃないかという疑いや、バルジ領域に作用するから痛みが少ないというのは誤解だということです。

バルジ領域に作用する脱毛機なら毛周期を気にしなくていい?

通常の脱毛は毛乳頭へ作用させるのが重要ですので、毛が生え変わる周期に大きな影響を受けます。
毛周期

退行期や休止期では毛乳頭の近くに毛がないため、メラニンに反応するレーザーを当てても破壊することができません。
しかしバルジ領域に作用する脱毛機なら毛周期に影響がないので脱毛の完了が早いというメリットがあると言われています。

これは本当なのでしょうか?
もし本当であれば、毛穴の中に毛がない状態でも効果があるはずなので、一回レーザーを当てるだけで脱毛は完了するはずです。
しかしどこの脱毛サロンでもだいたい5〜6回は通う必要がありますよね。

実際はバルジ領域に作用する脱毛機であっても、メラニンに吸収されやすい波長のレーザーを使って、その熱でバルジ領域を破壊します。
そのため休止期であったり、毛抜きで毛を抜いてしまっている状態では効果はありません。

おそらくバルジ領域に作用する脱毛機を使う場合でもカウンセリングの際に、毛は抜かないように指示されるでしょう。

ただ全くのウソというわけではなく、バルジ領域は毛乳頭より上部にありますので、理論上では退行期でも破壊できる可能性があるため、毛周期の影響が少ないとは言えます。
参考記事:『【脱毛の仕組みQ&A】なぜ毛を抜いてもまた生えてくるの?

バルジ領域に作用するレーザーを使用しているクリニック

リゼクリニック

リゼクリニックはバルジ領域に作用するレーザーで現在一番信頼が高い「メディオスターNeXT PRO」を使用しています。
毛乳頭に作用するレーザーであるライトシェアデュエットもありますので、詳しくはカウンセリングで相談してみましょう。

↓↓リゼクリニックの公式ページはこちらをクリック↓↓
ワガママ月額

 - 脱毛, 脱毛Q&A, 美容健康のための化学・科学・医学