心筋梗塞の死亡率はどれくらい?
急性心筋梗塞の死亡率は10%から20%前後です。
心筋梗塞とは心臓の筋肉細胞に酸素や栄養を供給している冠動脈といわれる動脈がプラークなどにより詰まってしまい、心臓筋肉細胞への血液の流れが止まって心臓筋肉細胞が壊死する症状です。
時間的には冠動脈が閉塞してから心臓筋肉が壊死するまでに約40分程度かかります。
一度壊死した筋肉細胞は元通りになることはありませんので、発症してしまうとたとえ一命を取り留めたとしても、ほとんどの場合で後遺症が残るといわれています。
加齢とともに発症する割合が高くなり、男性では45歳、女性では65歳を境に急上昇します。
心筋梗塞での死亡率を下げるためには、できるだけ早期に詰まっている冠動脈の閉塞部分を再開通させることが重要です。
最近はカテーテル治療が多く採用されていて、カテーテル治療とは足の付け根部分や手首、肘などにある動脈から直径2mm程度の細いカテーテルと呼ばれる管を挿入し、詰まった冠動脈まで到達させ、その部分をバルーンと呼ばれる器具で広げ血液供給の再開を行う治療です。
心筋梗塞は時間の経過とともに心臓筋肉細胞の壊死が進行するため、治療は時間との戦いになります。
心筋梗塞の症状が現れたら早急に治療を開始することが大切です。
もし胸に違和感を感じたりすることがあれば、もしかしたらそれは心筋梗塞の前兆かもしれません。早めに病院で検査を受けるのがオススメです。
ただ心筋梗塞を意識して生活することは普通の人には難しく、ほとんど急に発症したように感じるのではないでしょうか。
そのため心筋梗塞の予防を継続するのは非常に難しいのです。
ではどうすればいいのでしょう?
心筋梗塞の予防ってどうすればいいの?
心筋梗塞の予防で重要なのは動脈硬化を防ぐことです。
自覚症状がなく、いつ起こるかわからないものを意識的に予防するのはどうしても続けられないものです。
しかし動脈硬化の予防と考えればモチベーションは保たれるのではないでしょうか。
動脈硬化というのは心筋梗塞を引き起こすだけではなく、様々な合併症の原因になります。
重要なところを少しあげるだけでも、狭心症、脳梗塞、下肢閉塞性動脈硬化症、くも膜下出血、腎臓障害、網膜症、神経障害などがあります。
つまり動脈硬化を予防するだけで、かなりの病気のリスクを回避できるのです。
ではその動脈硬化の予防法はというと、糖尿病の予防とほぼイコールだと思えばわかりやすいでしょう。