メラニン色素とは?
2016/07/04
メラニン色素とは日焼けしたときに肌が黒くなる原因としてみなさんもご存知でしょう。
そのためメラニン色素と言えば美白の敵という悪いイメージがあるかもしれません。
しかしメラニン色素は美容にも健康にも非常に役に立つ働きがあるのです。
メラニン色素とは?
メラニン(melanin)とはフェノール類の物質が高分子化したもので、皮膚の基底層と毛母に分布する色素細胞、メラノサイト(melanocyte)で生成されます。
メラニンには黒褐色の真性メラニン(エウメラニン、ユーメラニン : eumelanin)と黄色の亜メラニン(フェオメラニン : pheomelanin)の2種類があり、この2種類のメラニンの比率によって肌や髪の毛の色に違いが出るのです。
真性メラニンの比率が高いと肌は黒く見え、紫外線を吸収する効果が高いため、皮膚がんの発生が少ないとのこと。
メラニン色素の生合成の流れは、まず血液から送られてきたチロシンというアミノ酸がチロシナーゼという酵素によってドーパになり、さらにドーパキノンになります。
そのドーパキノンとドーパキノンが酸化してインドール化合物なったものが結合すると真性メラニンに、ドーパキノンとシステインというアミノ酸と結合した場合は亜メラニンになるのです。
メラノサイト、メラノソーム、ケラチノサイトとは?
メラニンについて調べるとメラノサイト、メラノソーム(melanosome)、ケラチノサイト(keratinocyte)という言葉が必ず出てきますが、それぞれどういう働きをするのかわかりにくいのでざっくりと次のように覚えてください。
そしてそのケラチノサイトが角質化して肌が黒く見えるのです。
UV-A(波長320~400nmの長波長紫外線)を受けると、メラノサイトがメラニンを作りはじめます。
そのためUVカットのクリームを使ってまずはメラニンを作らなくすることが白い肌のためには重要なことは間違いありません。
ただ、メラノサイトが活性化するのは紫外線だけではなく、ニキビや傷などの炎症が原因になることは誰しも経験からお分かりだと思います。
そしてなんとストレスによるホルモンバランスの崩れによってもメラノサイトが活性化してしまうこともあるのです。
そのため最近では作られてしまったメラニンをケラチノサイトに送れなくする研究が進んでいるとのこと。早く実用化して欲しい研究ですよね。
メラニン色素が美容や健康に役立つことも
メラニン色素がDNAを紫外線から守ってくれるおかげで、皮膚がんにならずに済んでいるということはよく知られています。
先天的にメラニンの生合成ができないアルビノと呼ばれる疾患がある人は、紫外線対策には非常に苦労をされているようです。
メラニン色素は紫外線防御以外にも、活性酸素の吸収や生体に有害な金属や薬剤を取り込んだり、体温の調整にも役に立っています。
美容面では光やレーザーで脱毛をするときには、ムダ毛に含まれているメラニン色素に反応することで、毛母細胞を破壊するのです。
メラニン色素に反応するため、脱毛の前には肌が日焼けしないように気をつけなければいけなかったり、色素沈着している乳首や性器周り、メラニンが少ない産毛や白髪などは光やレーザーで脱毛するのは難しいということもあります。
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