血中コレステロール値の基準値は何を信じればいいの?

      2016/11/27


食事で摂取するコレステロール値に目標量がなくなったことはご紹介してきました。

そこでわかったことは「ほとんどの人はコレステロールを意識して食事をする必要はなかった。むしろ減らしすぎることで体に悪影響が出る」という衝撃の事実でした。

しかし、血液検査のコレステロールの値は別の問題です。
ここがわかりにくいところではないでしょうか。

タマゴなどのコレステロールがたくさん含まれているものを食べても、血液中のコレステロールの値が上がるわけではないからと言って、血液中のコレステロールの値が異常に高いことは危険であることに変わりありません。

ここでさらにややこしいのが、2014年に日本人間ドック学会と健康保険組合連合会が『新たな健診の基本検査の基準範囲』で、今までと比べて大幅にゆるいコレステロールの基準値を発表したことです。

この発表は非常に反響が大きく、誤解や批判、製薬会社の陰謀論なども飛び出しました。

近年コレステロールに関する考え方が大きく変わりつつあるのですが、いったい何を信じればいいのでしょうか。

今までの基準値と新たな基準値との比較

まずは今までの基準値と新たな基準値がどのように違うのか比べてみましょう。

総コレステロール(TC) (単位mg/dl)

年代 学会基準値 新たな男性の基準範囲 新たな女性の基準範囲
30 - 44歳 140 - 199 151 - 254 145 - 238
45 - 64歳 163 - 273
65 - 80歳 175 - 280

LDL-C(悪玉コレステロール) (単位mg/dl)

年代 学会基準値 新たな男性の基準範囲 新たな女性の基準範囲
30 - 44歳 60 - 119 72 - 178 61 - 152
45 - 64歳 73 - 183
65 - 80歳 84 - 190

新たな基準範囲は正常値の範囲が広がっていることと、女性は年齢別に基準値が分かれていることが大きな特徴です。

新たな基準範囲を設定する意味は

なぜ今回新たな基準範囲を設定することになったのでしょうか。
プレスリリースの文書から抜き出してみました。

  • 現状では少ないデータを元に、様々な専門学会がバラバラに基準値を設定している。
  • 今まで人間ドックの受診者の膨大なデータは現状調査のためだけにしか使われて来なかった。
  • 約150万人の健診データを元に解析するので信ぴょう性が高い結果が得られる。
  • 年齢別・性別の違いなど細かく基準範囲を設定できる。
  • 病気の患者のためではなく、健康な人の予防医学としての基準範囲が設定できる。

確かに病院で血液検査をしたものを元にデータをとると、具合が悪い人のデータしか集められません。

しかし人間ドックのデータであれば健康な人のデータも集められますし、数も膨大に集められます。

そして健康だと判断された人が5年後、10年後どうなっていくか、追跡調査をして基準範囲を見なおすことで精度を上げていくことができます。

逆になぜ今までやってこなかったのか不思議なぐらいですね。

せっかくなのでマイナンバーと結びつけて全国民の一生分のデータを蓄積してガッツリ解析してもらいたいと思うのですが、個人情報のデータの漏洩を過剰に恐れる人からの反対も多そうで、実現は難しいでしょう。

新たな基準範囲は信じられる?

「今までの数値が厳しすぎたのはコレステロール値を下げる薬を売るためだったのではないか」とか「新たな基準で安心していると動脈硬化になる人が増えるのではないか」といった意見が飛び交った新基準。この数値を信用してもいいのでしょうか。

まず新基準とこれまでの基準とは定義や設定方法が異なります。

現時点では「単年度のデータであること」「他の一般的な検査に異常はなく、飲酒もビール1本以下でタバコを吸わない人という超健康な人に限られたデータであること」などから、すべての人に適用できる完全な基準範囲と言うことはできません。

しかし少しのズレはあったものの、多くの項目ではこれまでの専門学会の定める基準値と近似していたため、大幅に基準範囲がかけはなれたLDL-コレステロール関連の検査に注目が集まったのです。

コレステロールを摂取する目標量もなくなったため、どうしても血中コレステロールの基準値もおかしかったように解釈したくなりますが、この点はまだ自己判断で結論を出すのは危険です。

特に現在病気を抱えている人は一部の数値だけで疾患全体を把握することはできませんので、医師と相談して治療を続けてください。

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